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マラソン

【サブエガ達成への道】ラストスパートに力を出すためのトレーニング法とドリンク戦術

目次

フルマラソンで2時間50分切りを意味する「サブエガ」。市民ランナーの中でも達成者はわずか1%未満とされており、その数字からも難易度の高さが伺えます。単なるスピードや持久力だけではなく、戦略的なトレーニング計画と栄養管理、そして本番当日の補給術まで含めた総合力が試される挑戦です。

本記事では、サブエガの定義や必要とされる身体能力、効果的な練習法、そして終盤まで力を引き出すドリンク戦略までを、科学的根拠と実例に基づいて解説します。

サブエガとは?その意味と達成の難易度

「サブエガ」とは、フルマラソンを2時間50分未満で完走することを意味します。名称はお笑い芸人・江頭2:50さんの芸名に由来し、「2時間50分を切る=江頭を超える」というユーモラスな発想から生まれました。キャッチーなその呼び名からランニング仲間やSNSで広まりました。

サブエガ達成が難しい理由と必要な身体能力

一般的な市民ランナーが目標にするサブスリー(3時間未満での完走を示す言葉)と比較すると、サブスリーでは42.195kmを3時間未満・1kmあたり4分15秒ペースでの走行が必要なのに対し、サブエガでは1kmあたり3分58秒前後のペースを維持する必要があります。

達成には人が運動中に体内に取り込むことができる酸素の1分間あたりの最大量である「最大酸素摂取量(VO2max)」が60ml/kg/min以上であることが求められ、市民ランナーの中でもごく限られた層しか到達できない高い水準です。

こうした数字が示すように、サブエガは単なる持久力やスピードだけでなく、総合的なフィジカルの強さと経験の積み重ねが必要な挑戦です。サブエガは市民ランナーの枠を越え、実業団下位クラスに匹敵するパフォーマンス水準に到達する必要がある挑戦といえます。

<参考文献>
RDC GYM【マラソン】ランナー必見!持久系能力の1つ「Vo2max」とは!?

サブエガ達成に必要なトレーニング法

サブエガの難易度を理解したところで、やはり気になるのはそのトレーニング方法ですね。どんなトレーニングが向いているかは人それぞれではありますが、多くの方に参考になりそうなトレーニング方法をご紹介いたします。

サブエガを目指すための基礎持久力トレーニング

サブエガ達成には、基礎的な有酸素能力の向上が欠かせません。その土台となるのが、最大心拍数の約60〜70%で行う「ゾーン2トレーニング」です。

この強度では脂質を主なエネルギー源とし、筋グリコーゲンの消耗を抑えながら脂質代謝酵素やミトコンドリアの働きを高めます。日本語の解説でも、脂肪燃焼に適した運動強度は最大心拍数の60〜70%程度とされ、持久力強化やエネルギー効率の向上につながると紹介されています。

スピード練習に偏りがちな時期こそ、長時間の低〜中強度走を定期的に取り入れることが、レース後半30km以降の粘りとタイムの安定に直結します。

<参考文献>
THE RUNNING TALK 【保存版】Zone 2トレーニング完全ガイド:走るほどに“ラクに速く”なる方法

FUNRIDE サイクリングサイエンス コラム第三十一回/ダイエットシリーズ第2弾“痩せる”のに運動は本当に必要?

VO2maxを高めるスピード練習のポイント

テーパリングとは、レース前に走行距離を減らし、筋グリコーゲンの蓄積と筋修復を最大化する調整期間のことを言います。2021年のメタ分析(欧米エリート240名)では、14日間モデル(65%→50%→30%)で平均0.9%、7日間モデル(70%→40%)で0.7%のパフォーマンス向上が確認されました。
市民ランナーの場合、実行率の高さから7日間モデルも有効とされます。重要なのは完全休養ではなく、レースペースの短時間走や動きづくりを維持することです。

<参考文献>
法政大学スポーツ健康学研究「本邦陸上競技の中・長距離種目の競技者におけるテーパリング期間のトレーニングに関する研究

サブエガ達成に向けた具体的な練習プラン

月間走行距離とペース走の組み方

月間走行距離を300km台に乗せるには、1週間ごとの走行距離を「80km→70km→60km→90km」と波のように配置する方法が効果的です。

1週目に負荷をしっかりかけて80km走ったら、2週目で70kmに落として筋疲労をやや抜きます。3週目はさらに60kmに下げて超回復を促し、4週目に90kmまで攻めてピークを作るイメージです。この“上げ・下げ”サイクルを回すことで、疲労が蓄積しすぎる前にリカバリー期間を確保でき、脚筋や腱を壊すことなく持続的に走行距離を伸ばせます。

<参考文献>
RUNNET【走り込み効果を上げる9月の過ごし方 03】目標タイムから割り出した、秋に走り込むべき距離

マラソンペースを維持するための練習

マラソンペース走(Mペース走)は、脂質利用を高めながら本番ペースとフォームを身体に覚え込ませる練習です。サブエガを狙う場合、目標は1kmあたり約3分58秒で、距離を削らないことが重要です。

週1回20〜24kmを設定し、序盤5kmは目標より10秒遅くウォームアップ、中盤10〜14kmを目標ペースで維持、最後の5kmはフォームを崩さず3分55秒まで上げます。脂質代謝が優位になるのは15km前後とされ、この距離を超えても呼吸が乱れないペース感覚を養うことで後半の失速を防げます。

<参考文献>
ランニングを科学する【マラソンペース(Mペース)でのトレーニング効果と練習法】生理学とトレーニング原則から考察

ラストスパートに力を出すためのドリンク戦術

42kmを通してエネルギーを安定供給するには、炭水化物の計画的な摂取が不可欠。レース中だけでなく、レース本番に向けてのカーボローディングも含めてご紹介します。

レース前の栄養補給と水分管理

レース3日前からは筋グリコーゲンを最大化するため、体重1kgあたり8gの炭水化物を摂取します。体重60kgの場合は480g(約1,920kcal)に相当し、これは白米大盛り1杯約80g換算で6杯分です。朝・昼・夜の3回に分け、1回あたり160g程度を摂ることで血糖の急上昇を防ぎ、効率よくエネルギーを蓄えられます。

米やパンだけでなく、エネルギージェルやスポーツドリンクを組み合わせると現実的な量に調整できます。また、糖質摂取に伴って水分とナトリウムも増えるため、同時に水分補給計画も立てておくと良いでしょう。

<参考文献>
InBody カーボローディングとは

レース前の食事について詳しく知りたい方は、以下の記事も合わせてお読みください。

▼あわせて読みたい記事

レース中のドリンク・ジェル摂取タイミングと注意点

フルマラソン中に体内へ届けられる炭水化物の速度は、補給形態の濃度と浸透圧で大きく変わります。

一般的にエナジージェルは高糖濃度(約20〜25%)であることが多く、胃排出に時間がかかり、単独で摂取すると血糖が急上昇して一気に下がる“スパイク”を招きやすい傾向があります。

一方、エリートが利用する6%前後のスポーツドリンクは浸透圧が血漿と近く、胃から小腸への移行速度が速いため安定した吸収が得られます。そこで、ジェル単独ではなく「ジェルを口にした直後に100〜150mlの水、次のエイドでは6%ドリンク」という交互摂取モデルを組むと、浸透圧が瞬時に調整され血糖スパイクを抑制しながら持続的なエネルギー供給が可能になります。

<参考文献>
Precision Fuel & Hydration アスリートが1時間に必要とする炭水化物の量は?

ゴール後の回復を促すドリンクの選び方

ゴール後30分以内は、筋細胞の糖質取り込み効率が高まる“ゴールデンタイム”と言われています。この時間に糖質とタンパク質を組み合わせた回復ドリンクを摂ると、筋グリコーゲンの再合成が促進されます。運動後はGLUT4という糖輸送体が細胞膜表面に増加し、糖質の取り込み速度が平常時の約2倍になるため、このタイミングを逃さないことが重要です。さらに、就寝前に低脂肪ミルク200ml(トリプトファン約80mg含有)を加えることで、睡眠の質を高めながら回復をサポートできると言われています。

サブエガ挑戦をサポートする「パラチノース®」

パラチノース®︎(イソマルツロース)はサトウキビ由来の二糖類で、グリセミック指数(GI値)は32と低めです。ブドウ糖(GI100)やマルトデキストリン(GI95前後)と比べて吸収速度のカーブが穏やかに推移します。

吸収の時間経過グラフ(参考)をイメージすると、一般的な高GI炭水化物は摂取後30分でピークに達して急激に落ち込みますが、パラチノース®︎は60〜90分かけてゆるやかにピークを迎え、その後も安定したラインを描きます。この緩徐なエネルギー放出により、レース序盤でパフォーマンスが不安定になりにくく、終盤まで一定のグルコース供給が続く点がサブエガの挑戦者にとって大きな魅力です。

補給に取り入れやすいのは、高純度パラチノースの「ピュアパラ」です。お好きな飲み物に混ぜて使うことができるため、自分好みの味のパラチノース入りスペシャルドリンクを用意することも可能です。

パラチノース®はカーボローディングにもおすすめ

カーボローディングは、持久系競技の前に筋グリコーゲンを最大限に貯蔵することを目的として行われ、一般的には炭水化物を多量に摂取する必要がありますが、その際に「食事量が多すぎて摂り切れない」「消化器系への負担が大きい」といった悩みを抱える選手も少なくありません。

特にレース直前の時期に消化不良や体の重さを感じることは、パフォーマンスに影響を与える可能性があり、カーボローディングを敬遠してしまうことも。

パラチノースは一般的な糖質と同等のエネルギー量を持ちながら、消化吸収が緩やかなため、体への急激な負担を避けつつ効率的なエネルギー補給が可能です。また、飲み物や普段の食事に混ぜることができ、食事の量を大きく増やすことなく糖質の摂取量を増やせるため、「量が食べられない」「体が重くなる」といった従来の課題を解決しながら、理想的なエネルギーチャージが可能になります。

パフォーマンスを万全に整える一助として、パラチノース®を活用したカーボローディングは、これからますます注目されていくでしょう。

4つのフェーズ戦略でサブエガ達成を目指せ!

サブエガという頂に向かう道のりは、大きく4つのフェーズで構成されます。まず基礎有酸素期では、最大心拍数の60〜70%で週30km超のロング走を重ね、脂質代謝エンジンを鍛えます。

次にスピード強化期へ移行し、1000m×6本(3分35秒/km)、20分間閾値走(3分50秒/km)など高強度セッションでVO2maxと神経系を刺激します。その後はテーパリング期に入り、14日前から走行距離を段階的に40%→30%→20%と削減しながら筋グリコーゲンを満タンに。

そしてレース当日の補給戦略が最後のピース。体重×8gの炭水化物を3日前から仕込み、スタート30分前にパラチノース®︎配合ドリンクを入れ、15km地点でジェル、30km地点でカフェインを加えると最後までチカラを発揮できる走りになるでしょう。

日々の練習と最適な補給で、サブエガを目指していきましょう!

マラソン: 関連記事

01
持続性のエネルギー源

ゆっくり吸収される性質から、持続的にエネルギーを供給できる。
スポーツ、勉強、eスポーツなど、長時間エネルギーが必要な場面に適しています。

エネルギー源の吸収と放出を示すグラフ。砂糖・ブドウ糖は短時間で急激にエネルギーを放出し、パラチノースは長時間にわたり持続的にエネルギーを供給することを示しています。
02
植物由来の天然素材

パラチノース®は、てん菜から作られた砂糖を酵素変換したもので、
自然界では、はちみつなどに微量に含まれる糖質の仲間です。

酵素の力を使って砂糖から生成
03
すっきりとした甘さ

すっきりとして甘すぎず、
飲みやすい味です。

料理や飲料などに使用しても
素材の味を邪魔しません。

コップを持っている写真