このページは過去にFunrideに掲載された記事です。
目次
ーパラチノースはどのようにして作られるようになったのでしょうか?
宮崎さん(以下、宮):実はパラチノースは今から30年以上前に物質として存在は発見されていたのですが、1980年代に抗齲蝕性、いわゆる「虫歯になりにくい」ことがわかり、食品向けの開発が始まりました。そして1985年にDM三井製糖が酵素を固定化する方法で大量生産することに成功し、食品として販売がはじまりました。
ー虫歯になりにくいんですね! これはサイクリストにとっては朗報です。なにしろ走りながら歯を磨けませんので……。ところでパラチノースはどのように作られるのですか?
宮:パラチノースは砂糖から作られていますので、まず砂糖自体の作り方を簡単に説明します。
砂糖は、さとうきびや、てん菜といった植物が原材料です。いずれも砂糖をたくさん含んでいて、さとうきびは竹のような、てん菜はカブのような見た目をしています。
パラチノースは、現在はドイツで製造したものを輸入しています。ヨーロッパでは砂糖の原材料として、てん菜が主流です。
宮:てん菜からどのように砂糖が作られるかというと、まずてん菜の葉っぱを落として、根っこの部分を細かく切って水につけて絞り、含まれる成分を抽出します。
最初にできあがったシロップ状のものをひたすら濾過し、砂糖以外のものを除去します。それを最後に煮詰めて結晶にしたものが砂糖です。
宮:この結晶化する前の濾過したシロップに、酵素で反応させることでパラチノースを作っています。酵素反応には、プロアミノバクターという微生物を使っていて、味噌やお酒を発酵させるのと似た原理をイメージして頂ければと思います。
この微生物はタイのさとうきび工場の土壌で発見されたんですよ。
宮:微生物が生きるために、栄養源として糖は必要です。したがって何を発酵するときでも必ず糖を使っています。例えば、ビールを作るビール酵母も糖をたくさん使ってアルコールを作ります。アミノ酸もしかりですね。
しかし、糖を発酵して糖を作るというのはあまりないかもしれません。
『発酵された糖』というのはけっしてパラチノースが唯一ではありませんが、砂糖から作られている糖は少ないです。
次回:パラチノースって、どうして「パラチノース®」って呼ばれているの?
vol.1:パラチノースが持久系スポーツに適している理由1「パラチノースって何ですか?」
vol.2:パラチノースが持久系スポーツに適している理由2「糖質を使い分けてみよう」
vol.3:パラチノースができるまで(今回の記事)
vol.4:パラチノースって、どうして「パラチノース」って呼ばれているの
vol.5:パラチノース利用テクニック編「摂取するタイミングを見定めよう」
vol.6:パラチノースをスポーツで利用するためのテクニック 「市販のスポドリがスペシャルドリンクに!?
vol.7:パラチノースを使った補給食の作り方をプロチームマッサーの宮島正典さんに聞いてみた!【基本編】
vol.8:パラチノースを使った補給食「ライスケーキ」の作り方をプロチームマッサーの宮島正典さんに聞いてみた!【アレンジ編/後編】
vol.9:パラチノース/富士チャレ攻略編
vol.10:パラチノースを使った補給食にぴったり。アスリート向けお菓子のかんたんレシピ
ゆっくり吸収される性質から、持続的にエネルギーを供給できる。
スポーツ、勉強、eスポーツなど、長時間エネルギーが必要な場面に適しています。
パラチノース®は、てん菜から作られた砂糖を酵素変換したもので、
自然界では、はちみつなどに微量に含まれる糖質の仲間です。
すっきりとして甘すぎず、
飲みやすい味です。
料理や飲料などに使用しても
素材の味を邪魔しません。